- 何から揃えればいい?全部でいくらかかる?
- エギングの道具で代用できない?
- そもそもどうやって釣るの?夜の船って怖くない?
- 釣ったイカ、美味しく食べるには?
イカメタルは、夜の海に浮かぶ集魚灯の下で、ケンサキイカを一杯ずつ掛けていく釣りです。難しそうに見えますが、揃える道具は驚くほど少ない。若狭湾(福井)で通い続けた経験から、最短で1杯目に辿り着く道筋をまとめました。
この記事では、必要な道具と予算、仕掛けの組み方、夜船の流れ、そして釣ったイカの持ち帰り方までを、初めての人向けに解説します。
- イカメタルとは=船から鉛スッテでケンサキイカを狙う、夜のルアー数釣りゲーム
- 本気で楽しむなら福井(若狭湾)。伊勢湾は「釣れないことはない」
- 愛知(名古屋)から敦賀まで約170km・約2時間=日帰り圏内
- 予約は8〜9月の新月周りが最も外さない(満月前後は避ける)
- タックルは専用ロッド+ベイト(カウンター付)+PE0.6〜0.8号+完成リーダー
- 持ち帰りは活け締め or 沖漬け。真水・氷の直当ては劣化の原因
イカメタルとは?どんな釣り?

イカメタルとは、船から鉛スッテ(メタルスッテ)を使ってケンサキイカなどを狙うルアーゲームです。集魚灯を焚いた夜の船上で、ロッドをシャクりながらイカのアタリを竿先で読みます。
魚のように「グン」と引き込むのではなく、テンションが抜けたり竿先がわずかに曲がる微妙なアタリを掛けていく——それがイカメタル最大の面白さです。仕掛けは鉛スッテ1個と浮きスッテ(ドロッパー)1個があれば始められるほどシンプル。慣れれば1晩で数十杯という数釣りも狙えます。
ターゲット魚種
| 魚種 | 特徴 | 主な時期 |
|---|---|---|
| ケンサキイカ | 白イカとも。甘みが強く刺身・沖漬けが絶品。イカメタルの主役 | 6月〜9月 |
| スルメイカ | 夏場に混じる。干物や炒め物に最適 | 7月〜8月・秋 |
| ヤリイカ | 冬〜春。春先の日本海では大型も | 11月〜3月 |
主役はケンサキイカ。甘みの強い身は刺身・沖漬けで真価を発揮し、これを釣って食べるために通う人が大半です。
なぜ「福井(若狭湾)」なのか|3つの理由

イカメタルで一番大事なのは、道具より「どこへ行くか」です。伊勢湾のイカメタルは「釣れることもある」レベル、福井は「釣るために行く釣り」です。理由は「アクセス」「数釣り」「食味」の3点に集約できます。
理由①:愛知から日帰りで通える唯一の本格フィールド
福井は名古屋から車で2〜3時間。夕方便なら土曜の昼に出て日曜の朝に帰る弾丸日程が成立します。京都や山陰まで足を延ばす必要がないのが最大の強みです。
- 名古屋 → 敦賀港:約2時間30分(北陸道経由・170km)
- 名古屋 → 越前漁港:約3時間(武生IC経由・210km)
- 名古屋 → 三国港:約3時間(福井北IC経由・210km)
- 名古屋 → 小浜港:約3時間(舞鶴若狭道経由・200km)
理由②:初心者でも1晩で数釣りができる
福井のケンサキイカは群れで回遊し、集魚灯で足元まで浮かせる釣りなので、レンジさえ合えば連発します。ピーク期の好日は1束(100杯)超えも珍しくありません。青物ジギングの「1日1本獲れたら御の字」とは違い、手返しを上げた人ほど数が伸びる世界です。
理由③:釣った後の「食」のポテンシャルが圧倒的
ケンサキイカは「白いか」とも呼ばれる刺身用イカの最高峰。スーパーのスルメイカやヤリイカとは別格の甘みです。締め方ひとつで刺身・沖漬け・一夜干し・ゲソの天ぷらまで、1杯を捨てるところなく食べ尽くせます。
→ つまり福井イカメタルは、アクセス・数釣りの再現性・食味の最高峰が同時に手に入る、夏に外せないターゲットです。
シーズンとポイントは「8〜9月の新月」が答え

福井イカメタルは6月開幕、7〜9月がケンサキのピーク、10〜11月は良型残りと秋スルメです。愛知から通うなら8〜9月の新月周りが最も外しません。理由は2つ。ケンサキの個体数とサイズがこの時期に最も伸びること、そして集魚灯でイカを浮かせる釣りなので月明かりが少ない新月が圧倒的に有利だからです。
月別シーズン早見表(福井)
| 月 | 状況 | おすすめ度 | 一言メモ |
|---|---|---|---|
| 5月 | スルメ走り | 🟡 | 春スルメが単発。ケンサキはまだ薄い |
| 6月 | ケンサキ開幕 | 🟠 | 月後半から各港が出船。小型中心 |
| 7月 | 安定期 | 🔥 | サイズアップ。新月周りは束釣り実績 |
| 8月 | ピーク前半 | 🔥🔥🔥 | 数・サイズ最高。愛知からの遠征適期 |
| 9月 | ピーク後半 | 🔥🔥🔥 | 良型混じり。夜長で釣行時間も取りやすい |
| 10月 | 終盤・秋スルメ開幕 | 🟠 | ケンサキ良型残り+スルメ復活 |
| 11月 | 秋スルメ主体 | 🟡 | ケンサキ終了。スルメ狙いへ |
| 12〜4月 | オフ | ⚫ | 越前ガニ・寒ブリ便にシフトする船が多い |
主な港と狙えるポイント
出港地でアクセスとポイント特性が分かれます。初心者は穏やかで酔いにくい海域から入るのが安全です。
- 敦賀港(敦賀市):水深40〜80m。愛知から最短。湾内の穏やかな海域で初心者向き
- 小浜港・内浦湾(小浜市・高浜町):水深50〜100m。良型ケンサキ実績エリア
- 越前漁港(越前町):水深50〜90m。日本海ど真ん中、サイズと数のバランスが良い
- 三国港・鷹巣港(坂井市):水深30〜70m。岸からも近く酔いにくい
新月・大潮を優先して予約する
集魚灯でイカを浮かせる釣りなので、月明かりがあると効きが落ちます。予約日選びを間違えると船中ボウズもあり得ます。
- 新月周り3日:最優先。集魚灯への寄りが最も良い
- 上弦・下弦:可
- 満月前後3日:避ける
また、船は夕方出船の「夕方便(17時〜23時頃)」と夜通しの「深夜便(18時〜翌朝4時頃)」があります。初心者と愛知日帰り組は、体力的にも帰路の安全的にも夕方便がベストです。
年間の釣行プランは伊勢湾ジギング 釣れる時期カレンダーと併読を。福井イカメタル(夏)→伊勢湾タチウオ(秋)→伊勢湾ブリ・サワラ(冬)が、愛知から通う釣り人の黄金ローテーションです。
必要なタックル一式

タックルはロッド・リール・ラインの3点が基本です。スーパーライトジギングのタックルで代用は不可能ではありませんが、アタリが取れず釣果が落ちるため、専用タックルを揃えたほうが結果は断然出ます。
| パーツ | 推奨スペック | 役割 |
|---|---|---|
| ロッド | イカメタル専用6〜6.5ft/適合スッテ10〜25号/繊細ソリッドティップ | 微細なアタリを穂先で取る |
| リール | ベイト150番(カウンター付)/初心者はこちら | タナ管理と手返し |
| PE | 0.6〜0.8号/8本編み/150m以上(マルチカラー推奨) | 棚の再現とライン視認 |
| リーダー | フロロ2〜3号/1〜2m | 結束強度の確保 |
| 仕掛け | メタルスッテ15〜25号+浮きスッテ | 後述 |
ロッド:最大の特徴は「繊細なソリッドティップ」。ケンサキのアタリは引き込まず、テンションが抜けたり竿先がわずかに曲がる程度。これを感知するため柔らかくしなるソリッドティップが必須です。ジギング竿の代用は9割のアタリを見逃すので避けましょう。
リール:初心者はタナ管理がしやすくアタリの出やすいベイトリール(カウンター付)が扱いやすい。カウンターなしは船長の「ボトムから5m」を勘で合わせることになり不可。スピニングはキャストするオモリグスタイル向けで中〜上級者向きです。
ライン・リーダー:PE0.6〜0.8号が基本。マルチカラーなら棚がライン色でも分かります。リーダーはフロロ2〜3号を1〜2m。
ロッド・リールの「どれを買えばいいか」は専用記事で深掘りしています。
イカメタル リール おすすめ10選|若狭湾のカウンター付きベイト選び
イカメタルの号数早見表|スッテ・PE・リーダーは何号が正解?
「イカメタルの号数」と言っても、スッテ・PEライン・リーダーの3つがあります。まずこの3つを押さえてください。若狭湾(福井)で15年通った基準です。
| 何の号数 | 基準 | 迷ったら | 詳しくは |
|---|---|---|---|
| 鉛スッテ | 15〜25号 | 20号 | 鉛スッテおすすめ12選 |
| 浮きスッテ(ドロッパー) | 1.8~3号 | 2.5号 | 浮きスッテおすすめ10選 |
| PEライン | 0.6号(慣れたら0.4号) | 0.6号 | イカメタルPEライン8選 |
| リーダー(フロロ) | 2~3号 | 完成仕掛けより太く | 完成リーダー4選 |
仕掛けの基本:鉛スッテと浮きスッテ

仕掛けはシンプルですが、「鉛スッテと浮きスッテの役割の違い」を理解することが釣果の鍵です。
鉛スッテ(メタルスッテ):仕掛けの一番下に付ける鉛製ルアー。沈めてタナを取る役割と、イカを誘う役割を兼ねます。号数15〜25号(水深・潮に合わせる)、カラーはケイムラ・オレンジ系・グリーン系が定番。
浮きスッテ(ドロッパー):枝スに付ける小型ルアー。ふわふわ漂う動きで誘い、実は鉛スッテよりこちらにイカが抱くことの方が多い。イカが直接抱くためカラー選びの重要度が高いパーツです。
完成リーダーで5分:初心者は各メーカーの「完成リーダー(イカメタル用仕掛け)」が一番手軽。リーダーの先のスナップに繋ぐだけで使えます。
※ドロッパー(浮きスッテ)は1つまでに制限している船が多いので、予約時に必ず確認を。
釣り方・アクション
基本はシンプルで、「落とす→シャクる→止める→アタリを感知→アワセ」の繰り返しです。
STEP1:まずボトムへ落とす — 投入したら一度ボトムまで落とす。明るい時間はイカが底付近に散らばるため、ボトムから攻めるのが基本。
STEP2:シャクリ→ステイ — ボトムから2〜3巻きし、ロッドを小さく2〜3回シャクって3〜5秒ステイ。この「動」と「静」のメリハリがイカを誘い、止めた瞬間に抱きつきます。アタリの8割はステイ中。竿先がわずかに曲がる・テンションが抜けるを感じたらすかさずアワセ。シャクリは「弱く・小さく・ゆっくり」が福井のセオリーです。
STEP3:タナを見つけたら連発 — 1杯釣れたらそのタナを覚える。イカは群れで動くため、タナが合うと連発します。数メートル変えるだけで急に釣れなくなることも。イカメタルはタナを教え合う文化があるので、同船者に聞くのも有効。
夜が深まると浮いてくる — 日暮れ直後は底付近、集魚灯が効くと徐々に浮き、夜中には水面直下で釣れることも。とくに「減灯(消灯)」のタイミングはイカが一斉に浮く大チャンスです。
カラーローテーションの基本
イカメタルはカラーで釣果が大きく変わります。日や時間で「当たりカラー」が変わるため、こまめなローテーションが数釣りの鍵です。
| カラー | 効果 | 使うタイミング |
|---|---|---|
| ケイムラ(紫外線発光) | 紫外線に反応して発光。汎用性が高い | 薄暮〜薄暗い時間帯 |
| オレンジ・赤 | 集魚灯の光に映える。高活性時に有効 | 夜・集魚灯点灯後 |
| グリーン・青 | 水になじむナチュラル系 | 渋い時・澄み潮 |
| ピンク・白 | 定番。まず最初に試す | 状況問わず |
オモリグとの違い・使い分け
| イカメタル | オモリグ | |
|---|---|---|
| 仕掛け | 鉛スッテ+浮きスッテ(胴付き) | 中オモリ+エギ(キャスト可) |
| 探る方向 | 垂直(真下) | 斜め・横方向も |
| 特徴 | 数釣り向き・初心者に◎ | スレたイカ・大型に有効 |
| 難易度 | 低い | やや高い |
初心者はまずイカメタルで数釣りを体験し、慣れてからオモリグへ進むのが王道です。
【FisheaterLab流】釣ったケンサキイカを美味しく食べる

釣った後の処理をきちんと行えば、スーパーでは絶対に買えないレベルの鮮度のイカが手に入ります。これがイカメタルの最大のご褒美です。
船上での締め方(してもしなくてもOK):イカは死ぬと急激に身が白濁します。透明感ある刺身を狙うなら活け締めがベスト。目の間(頭部の中央)にピックや小刀を刺して急所をイカピックで刺すだけで、白濁が大幅に遅くなります。
クーラーボックスの使い方:イカは直接氷や水に触れると白くなり食感も落ちます。次を守れば帰宅後も刺身でいけます。
- 氷や真水に直接触れさせない(袋に入れるかペーパーで包む)
- イカ用トロ箱に入れて冷やすとイカ全体が均一に冷える
- できれば0〜2℃の冷蔵域を保つ
クーラー本体の選び方はジギングにも使えるおすすめクーラーボックスの記事を参考に。
船上で仕込む沖漬け:釣りたてのイカを醤油ベースのタレに漬ける船上グルメ。活きたまま漬けると内臓の旨みがタレと絡み格別です。ジップロックは破られることがあるので、私は液漏れしないタッパーを使っています。
帰宅後の刺身・一夜干し:ケンサキの刺身は塩・わさびが一番うまい。鮮度管理ができていれば身はガラス細工のように透き通ります。皮を剥がして薄く細切り、冷蔵庫で1時間ほど寝かせると旨みが増します。数が釣れたら一夜干しも絶品。ゲソや内臓は塩辛・天ぷらに。
▼イカを締めたいときの道具はこちら
よくある質問
- イカメタルは伊勢湾でもできますか?
できますが「釣れないこともない」です。専業船宿が少なくシーズンも不安定なので、本気で楽しむなら福井(若狭湾)をおすすめします。
- 夕方便と深夜便、初心者はどちら?
日没後から釣れ始める夕方便が初心者向きです。明るいうちに準備でき、帰路も安全です。
- リールはベイトとスピニングどっち?
初心者はタナ管理がしやすいベイト(カウンター付)がおすすめ。カウンターなしは不可。キャストして広く探るオモリグをやり込むなら、2台目にスピニングを。
- 浮きスッテ(ドロッパー)はいくつ付けていい?
1つまでに制限している船が多いです。トラブル防止のため予約時に必ず確認を。
- 釣れない時はどうすれば?
まずタナを疑い、釣れている人のタナを聞く・カラーをこまめにローテする、の2つが基本です。
釣れない時によくあるのがステイを入れることが雑になる事。ステイは丁寧に入れる事!
- イカメタル20号は何グラムですか?
約75gです。オモリの号数は「1号=約3.75g」で換算するため、20号=20×3.75g=75gになります。15号なら約56g、25号なら約94gです。
- イカメタルのリーダーは何号がよいですか?
リーダーは完成仕掛け寄り太い号数を選ぶ。完成仕掛けが概ね2号なのでリーダーは3号ぐらいで。
覚え方はPEの号数×4=リーダーの号数の目安です。
- イカメタルのPEラインは何号ですか?
基本は0.6号から始めて釣行数、扱いに慣れてきたら感度を求め0.4号もありです。
他の人と祭ると切れやすくなるのが難点です。私は0.6号でずっとやっています。
- イカメタルの仕掛けは2本と3本で何が違うのですか?
スッテ1個+ドロッパー1個が2本仕掛け、ドロッパー2個が3本仕掛けです。3本は広いタナを一度に探れてアピールが強い反面、絡みやすく、船宿によっては禁止されている場合があります。まずは2本から始めるのが失敗しません。
※3本の方が釣れるイメージありますが仕掛けが長くなるので慣れてないと手返し遅くなるので2本がベストアンサー。
3本の場合は違うカラーをつけ、アタリカラーをさぐれるのでメリットもある。
- 餌巻きスッテはなぜ禁止されているのですか?
色々と理由がありますが大きく2点。
①通常のスッテより釣れすぎる&スッテへの反応が悪くなる。(船の全体釣果が下がる)
②餌巻きの餌で船が汚れる
餌巻きスッテの使用可否は事前に船宿に確認必須です!
まとめ:福井イカメタル 6つの鉄則
- イカメタル=船から鉛スッテでケンサキイカを狙う、夜のルアー数釣り
- 本気で楽しむなら福井(若狭湾)一択。愛知から約2〜3時間で日帰り圏内
- 予約は8〜9月の新月周り・夕方便が最も外さない
- タックルは専用ロッド+ベイト(カウンター付)+PE0.6〜0.8号+完成リーダー
- 釣り方は「着底→弱く小さく誘う→ステイ5秒」。アタリの8割はステイ中
- 持ち帰りは活け締め or 沖漬け。真水・氷の直当てはNG——釣って食べるまでがイカメタル
次の新月、夕方便を予約するところから始めましょう。釣って、食べるまでがイカメタルです。
