【ケンサキイカの持ち帰り、こんな迷いありませんか?】
  • 家に着いたら白く濁っていて、刺身にする気がなくなった
  • 氷に直接当てていいのか分からない
  • カゴに入れっぱなしでいいのか、締めたほうがいいのか
  • 釣れすぎて食べきれないとき、どう冷凍すればいいのか

結論から言うと、氷と真水に、直接触れさせないでください。これだけで、家に着いたときの透明感が変わります。

伊勢湾ジギング歴15年、夏には福井へ通ってイカメタルもやるアングラーが、実際にやっている手順をそのまま公開します。

この記事でわかること
  • イカは氷と真水に直接触れると白く濁る。触れさせないことが最優先
  • 船の上では締めなくていい。カゴに入れて釣ることに集中する
  • ケンサキイカとスルメイカは同じカゴに入れない。スルメがケンサキを食べる
  • 保冷剤はトロ箱の下。溜まり水はクーラーの水抜き穴から出す
  • 冷凍は真水で洗わず、ジップロックに2杯ずつ空気を抜いて
  • 一夜干しは一晩で十分。もっと水分を抜くなら3〜5日

結論:氷と真水に、直接触れさせない

イカの持ち帰りで守ることは、ほぼこれだけです。

イカは氷や真水に直接触れると、身が白く濁ります。食感も落ちます。魚のように血抜きをする必要はないので、やることはシンプルです。

イカトロ箱にケンサキイカを並べて保冷剤で冷やしている様子

具体的には、イカ用のトロ箱に並べて、箱ごと冷やします。イカが冷水に浸かった状態を作らないことが、そのまま鮮度になります。

釣った直後|カゴに入れて、釣ることに集中する

船の上では、基本的に締めなくて構いません。

イカメタルは釣れる日なら一晩で数十杯釣れます。1杯ずつ締めていたら、その間に時合が終わります。カゴに入れておけば、たいていのイカは自然に締まります。

釣れている時間は、釣ることに集中してください。保管は時合が落ち着いてからで間に合います。目安は20〜30杯たまったらトロ箱に移すくらいのペースです。

船上のカゴに入れたケンサキイカ

ケンサキイカとスルメイカは、必ず分ける

ここだけは守ってください。ケンサキイカとスルメイカを、同じカゴに入れないでください。

スルメイカがケンサキイカを食べてしまいます。せっかく釣った本命が、カゴの中で消えます。

スルメイカが釣れたら、カゴの外に置いてください。自然に締まるのを待ってから、トロ箱に入れます。

ケンサキイカとスルメイカを別々のカゴに分けて入れた状態

カゴは船で用意されているものを使い分けるだけで足ります。特別な道具は要りません。

締めるかどうかは「刺身の透明感」で決める

刺身の透明感を最優先したい日は、活け締めが有効です。

イカは死ぬと急激に身が白濁します。目の間、頭部の中央にピックを刺して急所を締めると、白濁がかなり遅くなります。

ただし全部を締める必要はありません。その日いちばんきれいな1杯を刺身にしたい、というときだけで十分です。

ヤマシタ エギ王 イカ絞め

イカの急所を締めるためのピックですが、カンナが曲がっても直せる針曲げ治具が付いています。

  • メリット:締める・カンナを直すが1本で済む。刃先はステンレスで錆びにくい
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イカトロ箱の使い方|保冷剤は下に置く

イカを均一に冷やすなら、専用のトロ箱に並べるのがいちばん確実です。

保冷剤はトロ箱の下に置きます。上から冷やすのではなく、箱ごと下から冷やす形です。アルミ製の箱なら熱が伝わりやすく、並べたイカ全体が同じように冷えます。

イカトロ箱の下に保冷剤を敷いた状態

私が使っているのはキーストンのアルミ製イカ用トロ箱(Mサイズ・280×550mm)で、ケンサキイカが30杯前後入ります。小さいイカならもっと入ります。厚生労働省認可の検査機関で食品衛生法適合検査を受けている点も安心材料です。ただしイカメタルの旬にあたる時期は売り切れやすく、入手できないことがあります。

そこで、入手しやすいものを挙げておきます。

タカ産業 アルミ製イカトロ箱 T-165-M

アルミの箱に並べて、下から保冷剤で冷やす。これだけで、帰宅後も刺身でいけます。

  • メリット:スライド式で長さを変えられるので、手持ちのクーラーに合わせられる
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ロゴス 倍速凍結・氷点下パック M

保冷剤は個数が足りないと箱の温度が上がります。私はMサイズを6個使い、トロ箱の下と側面に置いています。

  • メリット:半透明の容器なので、凍っているかが一目で分かる
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トロ箱そのものの選び方とクーラーとの組み合わせは、鮮度を守るイカトロ箱と釣果が上がる小物で解説しています。クーラー本体のサイズはジギング用クーラーボックスのサイズ別の選び方が参考になります。

溜まり水は、クーラーの水抜き穴から出す

保冷剤や氷が溶けると、クーラーの底に水が溜まります。

この水は、クーラーの水抜き穴から出してください。溜めたままにすると水位が上がり、トロ箱の底に届きます。せっかく直接触れさせない形にしたのに、下から真水に浸かることになります。

帰りの車に乗る前と、家に着いたときの2回抜いておけば、まず問題ありません。

なぜ氷ではなく保冷剤なのか

船宿で氷がもらえるなら、それをクーラーの底に敷く方法もあります。メーカーもバラ氷を敷く使い方を紹介しています。

ただ私は保冷剤を使っています。氷は溶けると真水が出るからです。イカに真水を当てたくないので、そもそも水が出ないほうを選んでいます。排水の手間も減ります。

なぜ真水がダメなのか

真水に触れたイカは、身が水を吸います。

吸った水は抜けません。白く濁り、食感が水っぽくなります。刺身にしたときにいちばん差が出る部分です。

だから守ることは3つだけです。

  • 氷や真水に直接触れさせない
  • イカ用のトロ箱に入れて、箱ごと冷やす
  • できれば0〜2℃の冷蔵域を保つ

海水は問題ありません。避けるのは真水です。

帰ってからの保存|冷凍は2杯ずつ

数が釣れて当日食べきれないときは、冷凍で問題ありません。

ジップロックにケンサキイカを2杯ずつ入れて冷凍した状態

守ることは3つです。

  • 真水で洗ってから冷凍しないでください。味が落ちます
  • ワタは取らずに、そのまま冷凍します(冷凍する前提なので残せます)
  • ジップロックに2杯ずつ入れて、空気を抜いてから閉じます

2杯ずつにしているのは、解凍する量を選べるからです。1袋に詰め込むと、1杯だけ使いたい日に全部解凍することになります。

空気を抜くのは、冷凍焼けを防ぐためです。袋の口を少し開けたまま押して、空気が出きったところで閉じてください。

ワタの処理は、解凍してからで間に合います。船の上で無理に処理する必要はありません。

食べ方|刺身・沖漬け・一夜干し

鮮度管理ができていれば、身はガラス細工のように透き通ります。

透き通ったケンサキイカの刺身

刺身は塩とわさびがいちばん合います。皮を剥がして薄く細切りにし、冷蔵庫で1時間ほど寝かせると旨みが増します。

まな板の上のケンサキイカ

船の上で仕込む沖漬け

釣りたてのイカを醤油ベースのタレに漬ける、船上ならではの食べ方です。

3リットルくらいのタッパーに沖漬け醤油を入れて冷やしておき、釣れたら生きたまま入れるだけです。活きたまま漬けると、内臓の旨みがタレと絡みます。

ケンサキイカの沖漬けをのせた丼

ジップロックは破られることがあるので、私は液漏れしないタッパーを使っています。

家に帰る頃にはもう味がしみているので、そのまま食べられます。冷凍もできますが、1〜2日で食べ切るのがいちばんおいしいタイミングです。

一夜干しは一晩。もっと干すなら3〜5日

名前のとおり、一晩でも旨みが凝縮されます

ケンサキイカの一夜干しを炙ったもの

さらに水分を抜きたければ、3〜5日干してください。噛んだときの旨みの出方が変わります。

炙って唐辛子マヨネーズで食べると絶品です。数が釣れた日にしかできない食べ方なので、多めに釣れたらぜひ試してみてください。

よくある質問

釣ったイカはどのくらい日持ちしますか?

冷蔵なら、鮮度管理ができていれば翌日までは刺身でいけます。それ以降は加熱して食べるか、釣った当日のうちに冷凍してください。冷蔵で持ち越して翌日に刺身にする日は、帰宅後にワタを外してください。

ケンサキイカにアニサキスはいますか?

イカ類にアニサキスが寄生することは知られています。生で食べる場合は、目視での確認と、内臓をできるだけ早く取り除くことが基本です。加熱するか(70℃以上、または60℃なら1分)、-20℃で24時間以上凍らせてから食べれば心配は減ります。詳しくは厚生労働省のアニサキスによる食中毒を予防しましょうを確認してください。

イカ用のトロ箱が無いときはどうすればいいですか?

ビニール袋に入れるか、ペーパーで包んで、氷や水に直接触れない状態を作ってください。トロ箱の役割は均一に冷やすことなので、それに近い形になれば代用できます。

カゴに入れっぱなしで何時間まで大丈夫ですか?

時合が落ち着くまでの1〜2時間なら問題ありません。20〜30杯たまったらトロ箱に移す、というペースで考えてください。

スルメイカは同じように持ち帰っていいですか?

持ち帰り方は同じです。ケンサキイカと分けることだけ守ってください。

まとめ|イカは「冷やし方」より「触れさせない」

最後に、冷やすことばかり考えていると見落とす部分を書いておきます。

イカの持ち帰りで効くのは、冷やす強さではありません。何に触れさせないかです。保冷剤を増やしても、下から溜まり水に浸かっていれば意味がありません。

だから見るのは3か所だけです。トロ箱の中に水が入っていないか、クーラーの底に水が溜まっていないか、イカが氷に直接乗っていないか。この3つを確認する習慣がつけば、道具を替えなくても結果は変わります。

そしてここまでやる価値があるのは、イカが劣化の早い生き物だからです。スーパーで透明なケンサキイカは、まず売っていません。釣った人だけが食べられるものを、そのまま家まで持って帰る。それがこの釣りのいちばんのご褒美です。

大型のタルイカだけは扱いが逆で、冷えていれば多少雑でも問題ありません。トロ箱にも入らないので、タルイカの釣り方と持ち帰りを参考にしてください。

それでは、楽しいイカの数釣りへ。いってらっしゃい。

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